【支部活動報告】東京都支部「礒濱洋一郎教授講演会」

◆平成29年度 支部活動報告
【ご報告】 10/21 (土) 東京都支部「礒濱洋一郎教授講演会」を開催しました。

○開催日 平成29年10月21日 (土)
○開催場所 神楽坂キャンパス
○内 容 (1)礒濱洋一郎教授講演会 (2)懇親会
○参加人数
 正会員・賛助会員 120名
 こうよう会支部役員 19名
 大学教職員  1名
 懇親会参加者 65名
○報 告
 東京都支部の秋のイベントとして、薬学部薬学科教授の礒濱洋一郎先生の講演会を開催いたしました。
 10月21日(土)は朝からあいにくの雨天でしたが、約120名の東京都支部会員が集い、「漢方で健康-侮れない先人の知恵!-」との演題で、約1時間30分にわたりご講演いただきました。
 礒濱先生は漢方薬の分子レベルでの薬理作用を研究テーマの一つとされていますが、ニトログリセリンの薬効が証明・臨床応用されてから100年以上を経て、その薬理作用が解明され、ノーベル賞が授与された例をご紹介いただきました。
 また、現行の西洋薬とは異なったユニークな作用特性がある漢方薬の基礎薬理学的アプローチの意義が、①科学的な情報に基づく漢方薬の適正な(新たな)使用、②漢方薬の薬理特性を応用した新たな医薬品(治療法)の提唱、という点にあるとお話しいただきました。
 多くの方が、伝統的に使われてきているという点に信用をおいて、漢方薬の使用経験がありながら、重い病気に罹患した際などには、漢方薬の科学的根拠の乏しさなどを理由に新薬を使用していると思います。しかし、例えば、インフルエンザ治療薬のタミフルにはウィルス増殖抑制の薬理作用が一つしかないのに対し、麻黄湯という漢方薬には、成分である麻黄・桂皮・甘草のそれぞれにウィルス増殖抑制の薬理作用があり、耐性を生じにくく、ブレンド効果により大きな薬効があるといったご説明や、五苓散という漢方薬のアクアポリン抑制作用の解明により脳外科医が臨床で使用を始めているといったご説明があり、私たちの多くが漢方薬に対して抱いているイメージとは異なる実像が着実に解明されてきている様子がとてもわかりやすく理解できました。
 健康という身近で関心の深いテーマであったことに加え、礒濱先生の楽しい語り口に会場は常に笑いに包まれ、学食で行った講演後の懇親会にも礒濱先生ほか多くの会員にご参加いただきました。

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≪会員へのメッセージ≫
 東京都支部の行事に毎回たくさんの方のご参加をいただき、ありがとうございます。
 今後も多くのイベントをご案内いたしますので、ご支援とご参加をよろしくお願いいたします。