【支部活動報告】広島県支部支部「講演会」

◆ 平成26年度 支部活動報告
【ご報告】10/18(土)広島県支部「講演会」を開催しました。

○開催日 平成26年10月18日(土)

○開催場所 メルパルク広島(広島市)

○内 容
(1)講演会 14:00〜15:30
 *講師 東京理科大学 工学部第一部機械工学科 小林 宏 教授
 *テーマ 「実用的なロボットシステムの開発」
(2)茶話会 15:40〜16:20

○参加人数
 正会員・賛助会員 31名(26世帯)
 理窓会(同窓会) 3名

○報 告
(1)講演会
 小林教授は、介護現場・物流・工場などにおけるさまざまな重量物移送作業時に、人間の動作を物理的に支援し、従事者の腰への負担を軽減することを目的とした着用型筋力補助装置マッスルスーツを開発、2013年12月には東京理科大学発ベンチャー企業 株式会社イノフィスを起業され、商品化を実現するという画期的な研究成果を挙げていらっしゃいます。これまで取り組んでこられた実用的なロボット開発について講演いただきました。
 マッスルスーツにも使用しているMcKibben(マッキベン)型人工筋肉を用いて、人間のような豊かな顔の表情を表出するアンドロイドロボットSAYAは子供向け出張授業を行うなど、コミュニケーション支援のために活用されています。また、足の不自由な方の歩行を補助するアクティブ歩行器や、寝たきりの方の立ち上がり歩行を可能にする自立支援装置、高齢者の誤嚥(ごえん)を防ぐために、物を飲み込む動作のメカニズムの解明を目指す嚥下(えんげ)ロボットなど、小林教授が進めていらっしゃる生活支援・社会福祉を目的とした実用的なロボット開発の数々を分かりやすくご説明いただきました。
 また、会場にマッスルスーツを用意いただき、聴講者が実際に着用して、簡単に着用できることや効果を体験し、その実用性を実感することもできました。
「生きている限り自立した生活を実現するために"役に立つもの"をつくる」という研究理念のもと、困っている方のニーズに応じるべく、開発・改良を重ねていらっしゃる小林教授の研究姿勢に深く感銘いたしました。人間の力だけでは実現できないことを肉体的にも精神的にも支援してもらえるロボットの実用化に向けて、大いに期待が膨らむ講演でした。

(2)質疑応答・茶話会
 ロボットに関する技術的な質問や大学の実情、学生の就職に関する質問などが寄せられました。小林教授にはユーモアを交えながら率直にお答えいただき、会場は終始和やかな雰囲気に包まれました。

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